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STAFF BLOG

2015/12/23

京都のお寺や民家の屋根によくみられるもの

今日は京都の不思議について1つとりあげたいと思います。
皆様、鍾馗さん(しょうきさん)って、ご存知ですか??

京都に来た時に古い民家やお寺の屋根を見上げたことのある方は気づかれたかと思うのですが、屋根の上になにやら人型のものがついていることがあります。
上の写真は、私がつい最近大根炊きのブログをアップしたのですがその時の帰りに寄った仁和寺の金堂の両端に見つけたので写真にとってみました。
遠くて詳しくはわからなかったので後で調べてみると、あ・うんの亀に乗った仙人だそうです。
何かの動物の上に乗っているのはわかったんですが、カメだったんですね。

それでは鍾馗とはなんなのでしょうか。
それは睨みつけるような怖い顔のものや、おどけた、ひょうきんな顔のもの、髭をたくわえたものなど表情がおもしろく、ポーズも立っていたり、座っていたり、中には正座しているものもあって、その家ごとにスタイルの違った鍾馗さんを見ることができます。

京都の人たちは親しみを込めて“しょうきさん”と呼んでいますが、鍾馗さんとは、もともとは中国の唐の玄宗皇帝の夢枕に現れて、鬼を退治したという魔除け、火除けの神様。京都のお寺の屋根には邪気が入らないように「鬼瓦」を据えますが、その鬼瓦によって払われた邪気、つまり災いが自分の家に降りかからないようにという意味で、庶民は鬼をも倒したという鍾馗さんを家の小屋根に据えたのです。

鍾馗さんの設置場所は基本的には玄関口の小屋根の上となっていますが、お向かいの家に鬼瓦がある場合は、その鬼瓦を正面から睨みつけれる場所に据えられることもあります。また、お向かいにすでに鍾馗さんがある場合は、お互いが睨み合わないように、目線を外すように据えらたり、向かいの鍾馗さんの睨みを笑いかわすという意味で、鍾馗さんではなくお多福さんを据えることもあるようです。これも、角を立てずに人と人との関係を円満に保つという京都らしさを感じますね!
京町家の散策の折に、ちょっと目線を上げて、小屋根にいる鍾馗さんを探してみるのも京都を訪れる楽しみのひとつですよ。
ちなみに京都でいくつか固まってみられる場所は、祇園の花見小路の中にあるお茶屋さんなどでしょうか。今度行かれた方は一度確認してみてはいかがでしょうか。

京都のお寺や民家の屋根によくみられるもの